ミニ四駆

爆発的人気商品

自動車とはなんとも夢の詰まっているものだと思いませんか?いつの時代でも自動車をこよなく愛している人はごまんといますが、そう思うようになる人の中には幼少期の頃に自動車模型をこよなく利用していた人の多いのではないでしょうか?特に男児にとって車というのはロマンとも言えるような、そんなませた考えを持つようになったきっかけにもなっているのではないでしょうか。いやいや懐かしいですね、本当に。

筆者にとっての自動車模型というのはある程度機械仕掛けになっているもの、という印象の方が強いです。手動で動かさないと動かないものも本当に小さい頃に持っていた気がしますが、この頃はそこまで夢中になっていた記憶はありません。他の遊びごとに夢中になっていた気もしますが、それでも私も一時期は自動車模型に夢中になっていた時期もありました。そのきっかけになったのはミニ四駆です。特にこの商品は1990年代の少年達を大いに席捲することになった自動車模型だろうと思っています。丁度この時期からはテレビゲームが普及して言ったこともあって、一時期は市場も交代することになるという事態にも見舞われましたが、ミニ四駆は一時期日本全国の子供たちを大いに沸かせることになった商品であったことに違いないでしょう。

ではそんなミニ四駆ですが、どのようにしてまずその存在を知られるようになったのかを見ていきましょう。

始まりはここから

ミニ四駆の始まりは1968年という、意外にも誕生してから後数年経てば生誕50周年を向かえることになるんです。これだけでも相当に凄いことですね。この頃発売されていた『クイックレーサー』という反感製品自動車模型が発売されていましたが、その後田宮模型社長の視力が低下したこと、更に子供でも作りやすい模型製品を作りたいとの意向から、子供向けの商品を製作することを決めたことが事の発端だった。そして『何処でもよく走る四駆の動力模型。小学生でも気軽に買える数百円程度のキット。パーツは極力減らし、なおかつ接着剤不要で手軽に作れるスナップフィットキットにする』この三つの方針の下で子供向けの自動車模型の製作が始まり、これがミニ四駆の基礎となります。

そして1982年7月13日、ミニ四駆の原型ともいえる大塚康夫氏監修のキット商品が発売されることとなった。

第1次ブームの到来

満を辞してミニ四駆キットが発売されることになったが、ハイパワーギア設定のミニ四駆は遅いというイメージから売れ行きが中々上がらなかった。そのイメージを払拭するために様々な改良が施されて『レーサーミニ四駆』が発売されることとなった。この当時RCカーというものは、小学校高学年から中学生ぐらいが遊んでいることが多かったこともあり、小学校低学年の子供たちからすれば高嶺の花のように手が届かない商品という風に見られていたため、こうした固定観念を解消するためにJr.版のRCカーが企画されることとなった。ただ購入したはいいものの、肝心の走らせる場所がないという問題が発生してしまうが、スタッフの一人がバケツの壁を走らせることを思いついて、そこからレーサーミニ四駆用のコースを設計することを思いついたのだ。このバケツの遊び方は後に『サイクロンループ』という縦置きの円形コースを難解は知れるかという競技にも発展することになり、これが後のちに続くミニ四駆の試合コースとして形成されることとなった。当時から既にモーターなどの各種パーツを交換することが可能だったこともあって、コースの構造とマシンの性能がかみ合わないでコースアウトしてしまうという問題が発生することになるが、この問題もその後に発売されるパーツのおかげで比較的解消されることとなっていった。またこうした創意工夫ができるという店が子供たちに大いに受け、専用のパーツと道具を使って改良するマシンが増えていき、そしてタミヤがそんな思いに答えたことでミニ四駆ブームの第1次到来が襲来してきたのだった。

またこの頃にはミニ四駆を題材にしている『ダッシュ!四駆郎』が連載されたことも影響で人気を更に獲得していき、1988年夏からはミニ四駆全国選手権『ジャパンカップ』が開催されるようになった。こうした影響もあって益々ミニ四駆ブームは白熱していくことになり、各地で大会が開かれるようになるなど社会現象を引き起こすこととなった。

しかしバブル経済崩壊といった経済問題や、テレビゲームの台頭などの影響、さらに今までミニ四駆を利用していた子供たちが全国大会などの大会に出場できなくなってしまったなどの年齢的な問題も相まってブームは音もく消え去ることになった。その後巻き返しを狙うことになっても、模型離れを止める決定的な手段が誕生することはなかった。

第2次ブームの到来

しかしブームは再度加熱することになった。1994年にタイヤをカウルが覆っているボディを採用した『フルカウルミニ四駆シリーズ』の発売され、そのミニ四駆を題材にした漫画『爆走兄弟レッツ&ゴー』が登場したことにより、世間の子供達は再びミニ四駆に関心を向けることになるのだった。

この当時私もこの作品の影響でミニ四駆に異常なまでにはまることとなり、時には地元で開催されている大会に参加するほど夢中になったほどだ。以前から興味のあった人たちも多いと思うが、この作品が登場したことによってミニ四駆というものを知った人も多いのではないでしょうか?ミニ四駆自体の性能こそ変わらないが、その独特のボディデザインが興味関心を惹き付けることになり、停滞していたミニ四駆市場を加速させるには十分なものとなるのだった。この頃には第1次ブームの世代は良いお年頃になっていたため、ミニ四駆という年ではなかったために世代交代という第2世代の少年達が再びブームを巻き起こすこととなった。筆者もその一人である。

この漫画作品が異常なまでに人気を誇るようになり、読みきり作品として掲載された作品がアニメ化にゲーム化、更に劇場用アニメ化メディアミックス展開を起こすまでにその市場の規模を広げることとなった。また劇中で登場するミニ四駆マシンモデルが実際に発売されるようにもなって、それらの品はあっという間に人気商品となって、作中でも最も人気のあるマシンに関しては即日完売も珍しくなかったほどだ。

ミニ四駆といえば走らせるというイメージだが、この頃からただは知らせるという目的だけではなく、ディスプレイとして展示するという目的の『リアルミニ四駆シリーズ』や、拘束素行を可能にした『エアロミニ四駆シリーズ』といったシリーズが発売されることとなり、ミニ四駆の遊び方の新たな可能性を示唆することになった。元々観賞用などの意味ではプラモデルが良い礼なので、ミニ四駆というものはこうした使い方を模索した結果でそれをイメージした商品も発売されただけということだ。

この頃には各地の模型店などでサーキットを設置している店舗も増えることになり、近所で気軽にレースを楽しむことの出来る環境が増えていった。これもアニメなどで設置しているという印象が強く根付いてしまったことで、販売店としてもそうすることによって利益を少しでも伸ばそうとすることを考えていたのだろう。レースにしてもテレビ中継で放送されるといったことにも発展し、まさしく日本全てを巻き込んでの一大ムーブメントとして90年代半ばの代表的な流行であったことは確かだ。

ところがマシンの性能が上昇したこともあって参入メーカーも増えることがなく、マシンよりも性能向上重視のパーツを販売しているメーカーが増えるといった問題も起きるようになった。レースに関しても公式レースとは違う、レギュレーション無制限の街角レースが多く開催されるようにもなった。

その後爆走兄弟~のアニメ作品が放送終了、更に原作も連載終了となったことでブームの終焉を告げるようになり、当時から発売されるようになった新たな雁木商品に押される形でミニ四駆市場は再び縮小することになってしまった。

第3次ブームの到来

IT産業が急速に発展している現代社会において、ミニ四駆が再び脚光を浴びることになる。00年代初めこそミニ四駆は以前に発売した商品のリメイク版を出すだけに留まっていたこともあり、当時は子供だった人たちもそれなりの経済力を手に入れたことで過去に発売されていたミニ四駆を購入するといったことをしていたが、オークションなどで取引されているためどうしても高額になってしまうことがあった。特に極少数のみしか生産されていなかったマシンに関しては万単位での取引も当然のように行なわれており、根強いファンからは変わらずミニ四駆を愛していることが理解できるでしょう。走らせるという目的でなくても、コレクション性の強いデザインのマシンが多かったこともあってそういうコレクターにとって見れば当時発売されたミニ四駆ほど貴重なものはないということだった。

リメイク版だけを発売したミニ四駆だったが、2005年11月に『ミニ四駆PRO』シリーズという新製品を発売することになり、この時からシャーシには新開発の『MSシャーシ』が採用されることになるなど、ボディだけではなく各パーツに新たな試みを取り入れるようになった。

さらに大会においても、今まで高校生以上は参加できなったものしか開催されていなかったが、『エキスパートクラス』という高校生以上の年代、つまり第1次・第2次ブームでミニ四駆には待っていた世代を呼び込む大会部門を開催するようになったのだ。後にこのエキスパートクラスは『オープンクラス』に統合されることとなる。但しこうした高校生以上の年代においてはジャパンカップの開催は行なわれていない。

その後ミニ四駆が生誕25周年を記録するようになると、記念イベントは開催され、そのイベントの中で行なわれたデザインコンテストで優勝した作品を『サバンナレオ』として商品化、また爆走兄弟~の作者であるこしたてつひろ氏が手掛けた25周年記念モデルである『バイソンマグナム』と『ロデオソニック』の発売などの企画が発表されることとなった。

こういったように第3次ブームはそれまでにミニ四駆には待っていた大人を中心とした流行となり、そんな大人たちが子供を巻き込んでの一大ムーブメントとなって再びミニ四駆に力を呼び戻すことになったのだった。

ミニ四駆の特徴

ミニ四駆の特徴はやはりそのボディやシャーシ、更にパーツなどの各種装備品だろう。特にボディに関しては自ら加工することで全く新しいものを造ることも可能にすることができるようになっており、時にはオリジナル製を出すことが出来る仕様となっているのも最大の魅力であるといっても良いでしょう。ではここからそれぞれの部品について説明していきましょう。

ボディの場合
外装となるボディは内部にあるモーターなどの機構を保護するというカバーの役割も担っており、車体の合成にも大きく寄与しているのでないがしろにすることはできない。ミニ四駆用にデザインされているボディには空力性能を謳っている商品も数多く存在しているものの、スケールの関係や空力性能を謳う部分以外の場所には小さな凹みも存在しており、結局総合的に見ても空力の完成度は低いといえる。こういったことから、モーターや電離の冷却用インテイクのため、もしくは軽量化のために肉抜きという改造を行なっていることもしばしば見受けられていました。自作ボディを使用しているユーザーも存在しているが、現在ではコンクールデレガンス目的以外での使用は禁じられている。
シャーシの場合
土台となるこの部分にはモーターやギアといった各種パーツを組み込んでいき、前側にはバンパーが取り付けられており、バンパーの左右にはカーブを曲がるときに必要となってくるローラーを止める穴が用意されている。中央には電池を入れる空間があり、モーターはシャーシの種類によっては前側に置くものもあれば後ろや中央に置くといったタイプのモノも存在している。
この時手馴れているヘビーユーザーはこなれて改造を繰り返していくと、『井桁・鳥居』と呼ばれるようになり、自作シャーシを作り出したような改造シャーシを利用していることが多い。但しこうした改造品は基本的に公式ルールに当てはめると違反とみなされることが多い。
モーター・電池
ミニ四駆の動力部分となっており、製品の特長によってはストレートを得意としているモーターやカーブを安定的に曲がれるようにするものなど、個々人が追い求めるモーターなどが売られている。しかし公式戦などの場合になるとモーターの種類は制限されており、特定のモーターのみを使用しないと試合に出ることができないようになっている。こうしたルールが存在していたのも改造を手馴れているユーザーと初心者との間で速さに決定的な違いが明確に出てしまうために、試合をしても目に見えての結果しか生まれなかったためである。
電池は単三電池二本を使用することが原則となっており、基本的に試合はパワー勝負となっているため持続時間の多いアルカリ電池を利用することが主となっている。また経済的な理由から充電式の電池も存在しており、こちらに関しては公式からミニ四駆専用の商品も発売されていた。但し一時期は公式戦でも電池は特定の物を使用することが決められてた時期もあるため、その時には充電式タイプも原則禁止とみなされていた。
ギアレシオの場合
ギアレシオはモデルによって異なっているが、基本的に6個タイプとなっている。このギアの種類によっても加速を重視しているかスピード重視を求めているかによって個性が現れるので、異なっているギアレシオのセットが付属していることがあり、これによってモーターとの相性等を考えることになっている。
シャフトの場合
付属パーツの一つであり、カスタム用として軽量化された中級ドライブシャフトが存在しており、素材としてはステンレスやチタン合金が使用されているものも存在している。またプロペラシャフトに関しても中空シャフト仕様が存在している。前後のドライブシャフトとフレームを解してホイールと接している部分は、ノーマルではプラスチック部品にハトメのような真鍮部品を組み合わせているものとなっているが、オプションパーツとしてベアリングタイプのハブも発売されていた。チューンナップモーターと並んでいる定番パーツではあるが、低下はキット価格と同程度ということでパーツとして考えた場合には高額に位置している。小学生には手痛い出費である。
タイヤ・ホイールの場合
主に大径と小径に分類されており、一般的に大径はスピードの伸びに優れているが不安定になりやすいという特徴があり、小径はスピードの伸びこそ大径に劣っているものの、低重心になるために安定性に優れているという性能を持っている。ユーザーの中には、更なる高速化を狙って台形に他のタイヤを被せて大きくしたものを自作しているケースが見られているなど、大径でもなく小径でもない中径というタイヤを生み出すものもいた。ホイール機構としては、特別な仕掛けが何も施されていないものと、デフギアと同じような役割を果たしているワンウェイホイールに分かれている。
ローラー
ローラーと言っても大きく分けて三つに分類することができる。一つは『軸受け』という、プラスチックベアリングとボールベアリングタイプというものが存在している。もう一つは『素材』にプラスチック製とアルミ製と全体がボールベアリングのモノという風に分けることができる。また『外周の形態』にはゴムリングが付いているものと、プラリングが付いているもの、もしくはリング自体が付いていないものがある。以前は汎用もしくはRC用のボールベアリングをローラーに転用しているケースもあったが、ミニ四駆パーツとして同等品が発売されていることもあって、現在のルールでは使用することが禁じられている。